マネージャーや管理職など、人を指揮する役職はマネジメント能力が求められます。
マネジメント能力がないと部下達との連携が上手くいかず、仕事にも大きな影響を及ぼします。
下手をすれば、部下に見捨てられてしまう可能性もあるでしょう・・。
そうならないためにも、マネジメント能力はしっかりと鍛えておきたいですよね。
当ページでは、マネジメント能力がない人の特徴と向上させる方法をまとめました。
部下に捨てられる?マネジメント能力がない人の特徴
マネジメント能力を向上させるには、ご自身の欠点を知ることが大事です。
以下の項目に該当する場合は、マネジメント能力がないと判断されます。
9つの特徴をまとめましたので、見てまいりましょう。
マルチタスクが苦手
マルチタスクとは、複数の作業を並行しながら行うことです。
マネジメントでは、マルチタスクの能力が求められます。
なぜなら、社員一人一人の役割が異なる中で、管理する必要があるからです。
例えば、Aさんが進めている作業、Bさんが取り組んでいる作業といった感じに、1人ずつ見ていきます。
また、そうした中で一人一人に適切な指示を与えなければなりません。
ご自身の業務もあることを想定すると、相当な作業量です。
そのため、複数の作業を行うのが苦手な人は、マネジメント能力を発揮できないかもしれません。
洞察力に乏しい
マネジメントでは、部下一人一人の能力や作業状況を把握し、より良い方向へ導けるように努める必要があります。
そうしたとき、洞察力が不可欠です。
観察が苦手だったり物事の本質を見抜けなかったりすると、部下を上手く導けないでしょう。
後先を考えない、目標がない
後先を考えずに目標を持てない人は、マネジメントに向いていません。
なぜなら、マネジメントでは目標や目的を決めた上で、物事の管理を行う業務だからです。
目標を把握できていないと、何をやるべきかが混乱してしまい、部下達にも影響を与えます。
そうなると、部下達からの印象が悪くなり、マネジメント能力がない人と判断されます。
人のせいにして責任逃れをする
人の上に立つ以上、背負う責任も大きいです。
例えば、部下がミスを犯したときは部下1人に押し付けるのではなく、リーダーも一緒に責任を取る必要があります。
しかし、自分は責任を負いたくないからと人のせいばかりにする人は、マネジメントも上手くいきません。
リーダーは自分だけではなく、部下への思いやりも大事です。
また、リーダーとして責任を負うという強い覚悟も持たなければいけません。
そのため、自分の事しか考えられない人は、マネジメント能力は発揮できないでしょう。
態度が悪い
仕事が上手くいかないからと、すぐに怒る人は嫌われます。
もちろん、必要に応じて怒ることは大事です。
しかし、部下を見下すようにボロクソに言ったり、いじめのごとく怒鳴ったりするのを繰り返していたら、やがて部下の心は離れます。
部下に見放された時点で、マネジメント能力はないも同然です。
社外の人にも・・・
社内だけではなく、社外にも言えることです。
傲慢な態度を取り続けていると、その取引先からも避けられます。
例えば、スーパーやコンビニで店員に怒鳴っている客がいたら、あなたはその人をどう思いますか?
恐らくその客に対して、良いイメージは抱かないでしょう。
また、そんな人と関わりたいとは思わないのではないでしょうか?
マネジメントは、人を纏め上げてなんぼの仕事です。
それにも関わらず人から避けられては、マネジメントは成り立ちません。
コミュニケーション能力が低い
マネジメントをする際は、よりコミュニケーション能力が重視されます。
部下に的確な指示を与えるのを始め、部下の悩みや不安を引き出して業務に活かすことが大切です。
しかし、こういった事は口で言うほど簡単にできるものではなく、高いコミュニケーション能力があって成り立ちます。
例えば、コミュニケーションに慣れていないと、部下の悩みを聞き出すつもりが余計に相手を悩ますこともあります。
結果、部下との間に溝が開くでしょう。
そのため、コミュニケーション能力の低い人は、マネジメントとは相性が悪いです。
客観的に物事を見られない
客観的に物事を見られない人は、自分の考えを優先する傾向にあります。
自分を疑わずに他人の意見を聞き入れようとしないため、部下達との連携も上手く取れないでしょう。
チームをまとめなければいけないリーダーが、自分の考えでしか動けないと、マネジメントも上手くいくはずがありません。
優柔不断
マネジメントの仕事をしていると、何かしら決断を迫られることも少なくはありません。
頭を悩ます問題がある中、リーダーは正しく決める必要があります。
しかし、優柔不断な性格だと判断するのに時間を掛けてしまい、それが原因で仕事に悪影響を及ぼします。
例えば、納期に間に合わなくなる・・などです。
そのため、優柔不断な人はマネジメントに向いていないかもしれません。
臨機応変に対応できない
仕事をしていく以上、必ず何かしらのトラブルに見舞われるでしょう。
マネジメント能力のある人なら、瞬時に問題点を抑えて的確な対応を取ります。
一方でマネジメント能力のない人は、部下に責任を押し付けたり対策案を出せなかったりして、現場を混乱させます。
そのため、臨機応変に対応できない人は、マネジメントには向いていません。
マネジメント能力を向上させる方法
マネジメント能力のある人と認めてもらうには、先ほど解説した9つの特徴と向き合う必要があります。
しかし、具体的にどう改善するかが問題です。
そこで、こちらではマネジメント能力を向上させる3つのポイントをまとめました。
ディズニーストラテジー
ディズニーストラテジーとは、目標を達成するために、3つの視点を持つ手法です。
現状の分析、問題解決力を高める際に活用します。
また、ディズニーの生みの親として有名な「ウォルト・ディズニー」が3つの視点を意識して、夢を叶えたことからそう言われています。
3つの視点を見てまいりましょう。
ドリーマー(夢想家)
ドリーマーは、未来を見据えて広い視点で語ります。
この時、ただ現実的な視点を語るのではなく、夢を語ることが大事です。
例えば、「小さな八百屋を巨大ショッピングモールにしたい」といった感じでしょうか。
リアリスト(現実家)
リアリストは、ドリーマーで挙げた目標をどのように実現するかを具体的に考えます。
目標達成のために、ゴールするための方法や計画など、現実的な視点で見ます。
クリティック(批評家)
クリティックは問題点や障害を洗い出し、目標達成ヘの精度を高めることです。
単に批判するのではなく、建設的な話を進めていくことがポイント。
リアリストよりも一歩下がった視点で分析しましょう。
ポジションチェンジ
ポジションチェンジは、相手の視点になって考えることです。
例えば、ステーキを食べるとき、箸で食べる人もいればフォーク&ナイフで食べる人もいます。
箸で食べる人からすれば「何でフォークなの?」と疑問に思いますよね。
しかし、そこで相手の立場になって考えてみてください。
フォーク&ナイフで食べたい人は、肉を細かく切って食べたいから、フォーク&ナイフを使うわけです。
すると、何だかしっくり来ますよね。
このように、相手の立場になることで、自分では想像できなかった考え方が見えます。
同時に物事を客観的に見られたりコミュニケーション能力が高まったりと、マネジメント能力の向上に繋がります。
ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方や状態に合わせることです。
声の大きさ、話すスピード、感情の起伏まで細かく合わせましょう。
相手に合わせることで、相手は「自分のことを理解している」という感じに、自然と安心感を抱きます。
これにより、相手との間に信頼関係が芽生え、コミュニケーション能力が高まります。
また、話を聞く際は途中で遮らずに、最後までじっくり聞いてあげましょう。
じっくりと聞いてあげることで、相手は「この人はきちんと話を聞いてくれる」と認識し、より安心感が出ます。
マネジメント能力を効率的に向上させたい人へ
もう少し効率的にマネジメント能力を向上させたい人は、以下の方法を試してみてください。
資格の勉強をする
マネジメント能力を向上させるには、資格取得も1つの方法です。
資格取得に励むことで、マネジメント能力を高めることへの意識が強くなります。
マネジメント能力を高められる資格は、以下の6つが挙げられます。
- ストレスケアマネージメント
- ビジネスマネージメント認定試験
- ビジネスマネジャー検定
- ロジカルシンキングマスター
- 論理的思考インストラクター
- PMP資格
勉強する上で注意してほしいのは、資格を取得するのに囚われないことです。
資格を取得することに囚われてしまうと、マネジメント能力を磨くという肝心な目的を見落とします。
一番大事な目的は、あくまでも「マネジメント能力を勉強すること」というのを忘れないようにしましょう。
セミナーや研修に参加する
資格試験の勉強をする時間が見つからない人は、セミナーや研修に参加するとよいでしょう。
専門の講師が分かりやすくレクチャーしてくれるので、効率的にマネジメント能力を向上できます。
部下からフィードバックをもらう
上司がマネジメント能力を磨くということは、部下からしてもメリットが大きいです。
であれば、部下からフィードバックをもらうのも1つの方法ではないでしょうか。
定期的にアンケートを取るなどして、部下の素直な気持ちを聞き出すことで、自身の改善に繋げられます。
まとめ
マネジメント能力は人間の性格も関係してくるので、すぐに向上させるのは難しいでしょう。
しかし、行動を始めることなら、明日からでもできるはずです。
部下や会社に誇れる上司であること、そしてあなた自身のためにも、マネジメント能力を少しずつ鍛えていきましょう。
そのためにも、今回お話した内容が参考になれば幸いです。