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キャリアの棚卸しをどう考える?その重要性とやり方を解説します

2021.08.20

突然ですが、あなたは「キャリアの棚卸し」という言葉をご存知でしょうか?

仕事をしていると、仕事ばかりに目が行ってしまいがちですが、定期的にキャリアの棚卸しも行っていく必要があります。

ただ、そもそも「キャリアの棚卸しって何?」、「どうしてキャリアの棚卸しが必要なの?」ですよね。

そこで本記事では、棚卸しについて解説いたします。

概要から必要性、やり方までまとめました。

キャリアの棚卸しとは?その重要性を解説

キャリアの棚卸しとは、仕事において「自分がこれまで何をやってきたのか」を時系列で洗い出す作業の事です。

職歴や業務内容などを具体的に深掘りしていきます。

そのため、自己分析の1つだと思っていただければイメージしやすいでしょう。

キャリアの棚卸しをすることで、自分の強みや弱みが分かり、転職活動での会社選びや職務経歴書・履歴書作成に役立てることができます。

キャリアの棚卸しを行う重要性

一例に過ぎませんが、大手企業に勤めている人の中には、キャリアの事を考えていない人もいます。

例えば、大手企業に入るために一生懸命勉強したものの、会社に入ってからは精進するよりも、安定して暮らすことを意識しているという感じです。

「どうせ今の会社なら大丈夫」、「定年まで今の会社にいるから、面倒な事は考えたくない」など。

しかし、どんなに有名な会社であっても、急なリストラや分子化は起きます。

一例を紹介しますと、自動車メーカーで有名なホンダは2021年8月に「2,000人以上が早期退職制度に応募」したと発表しています。

一見響きはいいかもしれませんが、事実上のリストラと言えるでしょう。

あのホンダですらリストラが行われているので、ご自身が大手企業に勤めているからと油断してはいけません。

例えば、急に「3ヶ月後に辞めてくれないかな?」と言われたとしましょう。

この時、ご自身のキャリアを把握できていないと「具体的な成功例が分からない」、「自分は〇〇の役職ぐらいしか自慢できない」など、曖昧な事しか思い浮かばないため、転職活動に支障をきたします。

ですが、キャリアの棚卸しを行っておけば、自分の市場価値が分かるので、万が一の事が起きてもスムーズに次の道へ進めます。

キャリアの棚卸しを行うメリット

キャリアの棚卸しの重要性を話しましたが、これだけだとイマイチしっくりこない人もいるでしょう。

ここからは、より詳しくキャリアの棚卸しを行うメリットに触れていきます。

4つのメリットをまとめました。

自分に合う転職先を見つけやすくなる

キャリアの棚卸しは、転職活動で役に立ちます。

自分の現状を理解することで、「今の自分にはどういった会社が合うのか?」が分かってきます。

例えば、転職をするときについついやりがちなのは、給与や休日、勤務地などを意識してしまうことです。

同時に「とりあえず、あそこを受けておけばいい」という考えが強くなり、転職活動も長期戦と化すでしょう。

もちろん、待遇面を意識することは大事ですが、これらばかりに囚われて転職活動を進めても中々採用はされません。

仮に転職先が決まっても、自分の能力を思うように生かせず、再び退職→転職活動の流れとなります。

本当に自分に合う転職先を見つけるという意味でも、キャリアの棚卸しは重要なのです。

転職のタイミングをハッキリさせられる

転職先を見つけやすくなることに加え、転職のタイミングもハッキリさせられます。

例えば、転職を検討している企業の求人を見たときに、自分のスキルと企業側が求めるスキルに差があったとしましょう。

そうしたとき、「今は転職せずに、もう少し経験を積んでから応募しよう」といった感じで、転職のタイミングを見極められます。

職務経歴書や履歴書、面接試験でアピールとして活用できる

キャリアの棚卸しで自分の強みを理解すれば、職務経歴書や履歴書を書くときや面接試験でのアピールポイントとして活用できます。

概要でもお話しました通り、キャリアの棚卸しは単におさらいするものではなく、深掘りしていくものです。

そのため、より深みのあるエピソードとなって、説得力のあるアピールができます。

自分を見直すきっかけになる

キャリアの棚卸しは、これまでの自分を振り返ると同時に、これからの自分を考えるきっかけにもなります。

例えば、新しい目標を目指す際に、それを達成するためには「どんなスキルや知識が必要なのか?」などの道筋が明確になります。

道筋が明確になれば、キャリアの棚卸しをしなかったときに比べて、今後のモチベーションや仕事の取り組み方、勉強のやり方にも変化が生じるでしょう。

キャリアの棚卸しのやり方

では、実際にキャリアの棚卸しを行う場合、どう進めていけばいいのでしょうか?

本記事ではステップ形式で解説していきます。

①1日の業務や行動を書き出す

いきなり新入社員時代の頃を振り返るのは難しいでしょうから、まずは直近の業務を思い出してみましょう。

現在行っている1日の仕事を振り返ります。

例えば、「出社したら最初にメールをチェックする」、「10時から新人研修」、「15時からクライアントと打ち合わせ」などと感じですね。

出社から退社まで行った業務を洗い出してみましょう。

また、毎日ではなくとも週に1回や月に1回など、時々行う作業も細かく書き出してみてください。

②仕事での取り組み方や実績を書き出す

続いては、先ほど書き出した業務内容に対して「どういう姿勢で取り組んだか?」、「どういう結果を出せたか?」を書き出します。

まず姿勢の書き方ですが、その業務を行う際に工夫したことや気を付けたことを思い出してみてください。

例えば、「メールは1時間以内に返信することを心がけています」や「商品の提案を行う際は、こちらから意見を言うのではなく、お客様の悩みをきちんと聞くようにしています」といった風に書き出せます。

次に結果ですが、こちらは数字やデータで分かるものがあればベストですが、書き出すのが難しい人は普段の何気ない事でも構いません。

例えば、「クライアントから丁寧な対応だとお褒めの声を頂いた」や「書類が見やすいと上司に褒められた」など、自分の中で嬉しいと思ったことを書き出してみるといいでしょう。

簡単なことでもいいから洗い出してみると、自分の事が少しずつ見えてきます。

③1~2の作業をキャリア分繰り返していく

現在の業務を洗い出すことができたら、今度は過去に遡って掘り下げていきます。

新入社員の頃、過去の部署、昇進後、転職前の会社など、タイプ別に再び①~②の作業を行います。

④書き出した内容を一覧にまとめる

③の作業が完了したら、書き出した項目を一覧にまとめます。

一覧は以下のように作成してみましょう。

 

所属:どの会社、どんな部署に所属していたか?
在籍期間:会社や部署に在籍していた期間、プロジェクトに関わっていた期間など
職場の規模:会社や部署、プロジェクトメンバーの人数
職務内容:業務の大まかな内容や目標
実績:目標達成や売上実績、上司や取引先からの褒め言葉でもOK
使用ツール:WordやExcelなど、どんなツールを使って業務を行っていたか
取得資格:在籍中に取得した資格
姿勢:業務に取り組む上で、工夫したこと
やりがい:業務を行っていて、どういったことを楽しめたり喜べたりしたのか?
苦手なこと:業務を行っていて、難しいと感じたりやりたくないと思ったりしたこと
反省:仕事で苦手だったことや失敗したことをどう反省し、克服できたのか
習得したスキル:職業を通じて得意になったこと
不満だったこと:業務を行った上で満足いかなかったことなど

 

※該当内容が無いものはスルーして大丈夫です。

また、上記の項目を横軸に記載し、縦軸には職歴(部署なども含む)や年数(1年目、2年目)を記載しましょう。

イメージとしては、以下のような感じです。

 


⑤書き出した内容を元に強みを見つける

※細かい内容は割愛します。

一覧にまとめた内容の中で、特に自分の強みとなる部分を細かくピックアップします。

ピックアップした内容を元に、職探しや今後の業務に活用していきましょう。

以上がキャリアの棚卸しのやり方です。

まとめ

キャリアの棚卸しと聞いたものの、「自分は大したことをやってない」、「強みなんてない」と思う人もいるでしょう。

しかし、キャリアの棚卸しで大事なのは実績とかではありません。

普段やっている当たり前の事を振り返るからこそ意味があります。

大きなプロジェクトとかではなくても、「普段の業務への取り組み方」や「普段の業務で自分が得意なことや苦手なこと」といった内容を掘り下げるのが大事です。

当たり前を掘り下げることで、自分でも気付いていない意外な発見があります。

今の会社や仕事も大事ですが、将来の事も想定して、時間があるときにキャリアの棚卸しを実践してみてください。